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若狭小浜の田烏への取材(2)

二条院讃岐居館跡位置図田烏海岸と二条院讃岐の居館跡位置図(国土地理院電子地図より引用、一部改変して使用)
若狭では頼政の娘、二条院讃岐の小倉百人一首に出てくる和歌
「わが袖は潮干にみえぬ沖の石の、人こそ知らね乾く間もなし」がとくに有名で、田烏にあるゆかりのお寺、永源寺にはその歌碑が建っていることもあり、各地からここを訪ねてくる見学客が多いと言います。海岸の西側の棚田には讃岐の住んでいた居館跡、遺構は残っていませんが、こちらもその跡地を示す碑と庭石だという岩塊がひっそりと残されて立っています。

海水浴シーズンでしたが、訪れた14日は台風10号が日本列島に近づいていて、何ともお盆3日間が雨風にたたられるのではないか、という不安に支配されていて田烏海岸も浴客まばらな閑散とした状態でした。

Photo Editor_源頼政、二条院讃岐ゆかりの地 032国道162号線から見える田烏の棚田と二条院讃岐の居館跡(棚田の中ほど)
駐車場近くの食堂で昼食代わりのラーメンをすすいで、店のおばちゃんに聞いてみました。「この近くに二条院讃岐の屋敷の跡が残っているそうやけど、知りませんか?」
店のおばちゃんは、「よくは知らんけど…」と言いながら、
「この先の集落の、西のはずれに棚田へ向かう道があるから、そこを行けばあるんじゃないの?」と教えてくれました。
イノシシ、シカ除けの電気柵が張ってありましたが、近くに車を停めて、そこからお昼ちょうどの時間帯、暑いさなかでしたが苦にせず現地まで歩きました。

Photo Editor_源頼政、二条院讃岐ゆかりの地 036棚田の一角にある二条院讃岐の居館跡の碑
棚田は、日本の棚田百選にも選ばれている高浜町日引の棚田が有名ですが、こちらの棚田もよく手入れされていて、とても整った田圃でゴミひとつなくてきれいでした。海水浴場から棚田を見ると日引の棚田に負けず劣らずの風景でした。
地元の方々の、見学客に対するアピールの意識がとても強く感じられてうれしく思いました。

Photo Editor_源頼政、二条院讃岐ゆかりの地 027田烏集落の奥にある永源寺(西から)
和歌に出てくる「沖の石」は海岸から2㎞も離れた場所にある、と言いますが、その日はなんとか遠くに岩が三つほど、水面にすれすれの状態で頭を出しているのを目視する事が出来ました。

Photo Editor_源頼政、二条院讃岐ゆかりの地 028永源寺境内にある二条院讃岐の歌碑
天候はなんとかここまで持ってくれました。雨がチラホラ降り始めてはいましたが、大きな崩れもなく、所期の目的を果たして午後1時過ぎには帰福の途につくことが出来ました。
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若狭小浜の田烏への取材

源三位頼政居館跡位置図源三位頼政の居館跡位置図(国土地理院電子地図より引用一部改変)
8月14日(水)若狭小浜の田烏にある二条院讃岐の歌碑を見学しました。
今月(8月)の「ふるさと福井」講座の取材を兼ねて、お盆前の慌ただしい中でしたが、思い切って出かけることにしました。予想に反して高速道路も田烏海岸も海水浴客で混雑していることもなく、道路も比較的に空いていて、見学は思い通りに進みました。

Photo Editor_源頼政、二条院讃岐ゆかりの地 008龍泉寺道の石碑
最初は田烏海岸の反対の小浜側にある新保、大谷を訪ね、二条院讃岐の父の源三位頼政の屋敷跡と、新保山城跡(別名霞美ヶ城跡)の築城主武田信高、信方父子の菩提寺である龍泉寺を見学しました。

Photo Editor_源頼政、二条院讃岐ゆかりの地 014龍泉寺と新保山城(背後の山)
源三位頼政については平家物語にも登場する、つとに有名な源氏の武将のひとりです。平氏打倒の挙兵をしますが平知盛らの追撃に遭い、クーデターは失敗に終わり、頼政は宇治の戦いで討死をします。
その頼政の居館跡が小浜市新保、大谷の谷内の一角に残っているというので、現地を訪ねました。
福井から向かって小浜市の手前、野木集落の交差点を右に折れ、野木川を遡ります。宮川小学校のある辺りで川を渡って、新保集落に向かえば龍泉寺に着きますし、小学校を過ぎて竹永の集落から川を渡って、大谷の集落に向かえば、途中の田んぼの中に小さな森があって、そこが頼政の居館跡です。

Photo Editor_源頼政、二条院讃岐ゆかりの地 018源三位頼政の居館跡(南から)
頼政のゆかりの地が別にもう一ヶ所あります。坂井市丸岡町の竹田にある千古の家、いわゆる坪川家住宅。
頼政の子孫で北面の武士だったという坪川氏の住宅が遺っているということで、県民にとっては、こちらの方が有名な観光地になっています。若狭ではこちらの方がよく知られているのでしょう。両方を合わせて紹介することがなかったこともあって、城歩きマンも最近になって、この二つは密接な関係なのに別個に扱われて、大変残念なことだと気づきました。

Photo Editor_源頼政、二条院讃岐ゆかりの地 017源三位頼政の居館跡(石碑と頼政を祀る祠)
源氏でありながら、平氏政権全盛期を切り抜けて、従三位まで昇りつめた武将頼政がなぜこの地に、という疑問がありましたが若狭東宮川の地に知行地をもっていたという記録があり、一方の坂井市の丸岡町は、後白河院が始めたという近辺警固の護衛組織、北面の武士のひとりで、頼政の末裔だという坪川氏の邸宅、両者が結びついてこの時代の福井とのかかわりがこんなに密接に残っていることに感動を覚えました。

ふくいの山城入門講座を始めませんか?

ふくいの山城入門講座を始めませんか?
福井新聞の文化生活欄に1年と4ヶ月に亘って掲載した「ふくいの山城へいざ!」のシリーズがこの7月で終了いたしました。長い間ご覧いただいた方々にはお礼申し上げます。
今後も福井の山城にはこだわりをもって、その存在や地域との関わり、ひいては日本の歴史にどう関わっていたのか、などを追求していきたいと思っています。
連載記事を書いている間にも様々な方面からご指導、ご鞭撻、叱咤激励の言葉をいただきました。他に山城を紹介する計画はないのか、とか自分たちの周りにはこんな山城もある、あんな遺跡もある、ぜひ紹介してほしいというご意見をいただきました。

そういった方々のご要望にお応えする意味も含めて、8月11日の福井県総合グリーンセンターの講演会では、山城入門講座の趣旨を書いたチラシを配らせてもらったのですが、この講演会を契機にして、福井で山城に興味を持っておられる市県民の方々に、もっと多くの山城やその歴史に触れる機会を持っていただくため、標記の入門講座を近々に開設しようと思います。

福井の山城入門講座チラシ
講座の日程や、会場などはまだ未定ですが、先に少しでも早くこのことをお知らせし、参加を募っていきたいと思い、ブログのページにも募集要項を掲載することにいたしました。講義だけではなく、実際に著名な山城のある現地に足を運んで、現地で山城のことを詳しくお話しする機会を入れていこうと思っています。
年齢性別を問わず、どなたでも参加できます。お城に興味のある方は是非、この入門講座にご参加ください、お待ちしています。

参加申し込みは以下の事項をご記入いただいて郵送されるか、メールで送信いただければ幸いです。
近々、講座の中身が決まり次第、ブログやその他の通信方法で皆様にお知らせしていきます。どうぞよろしくお願いいたします。

入門講座申込書
令和元年  月  日
私はふくいの山城入門講座募集の趣旨に賛同し、講座入会を希望します。
🏣 住 所
氏 名
☎(または携帯)
メールアドレス
その他要望、ご意見

入門講座申し込み送付先
🏣910-0134 福井市上野本町1丁目2101  南 洋一郎
☎0776-56-1821
メールの場合はこのブログのお問い合わせの欄からどうぞ
グリーンセンター配布の資料(表紙)主催者の作成した当日用配布資料(表紙)
「ふくいの山城へいざ!発進」講演会が無事終了しました
当日も、うだるような暑さの中を、会場となっている坂井市丸岡町楽間にある県の総合グリーンセンター、ウッドリームフクイまで大勢の方に集まっていただき、つたない話を熱心に聴いていただきました。講演会に参加された皆様、本当にお疲れ様でした。

主催者の方からは見栄えのするレジュメ資料を作成していただき、感謝です。
講演会場の後ろ側、窓のあるスペースには講師が撮影した、これまでの山城の写真をパネル展示していただき、二重に感激です。
聴講された皆さんは県内外の各地から駆けつけていただいた様子で、坂井市だけではなく、福井市や鯖江市、越前市などからお見えの方も混じっていました。有難いことです。

さて、講演はかねてからブログでも予告しましたように、昨年から福井新聞紙上で掲載した記事の総まとめ、解説版、といったかたちのお話になりました。サブタイトルが山城歩きのすすめ、と書きましたように改めての「入門講座」第1回目といった内容になりました。

日刊県民福井「掲載記事」2019年8月12日付け日刊県民福井より(講演会の一コマ)
城と山城の違い、から始まって城の分類のこと、時代別、国別(地域)、形態別、築城者の意図の違いによる分類などの話をし、さらには福井の山城の時代的な流れの中での変遷をお話ししました。
張り切ってたくさんのスライドを用意しましたので、90分の時間の中で足りるかどうか自信がなかったのですが、やはり15分ほどオーバーしてしまいました。それでも聴講された皆さんは熱心に最後まで聞いていただきました。
終わってからの質問でも各地での山城にまつわる現状などを話していただき、願ってもない展開となりました。例えば木ノ芽峠の各城砦の保存、活用を考える団体のものだが、より広い層からの来場を達成するには、ロードバイクなどでのイベントを遺跡の中でやってもよいか、というような話とか、丸岡の豊原寺の近くに住んでいるが、雨乞山城など名前は知っているが、レジュメ資料に載せたような遺構があるとは全く知らなかった、今後はもっと詳しく歩いてみたい、という話を聞かせてもらいました。

山城に関心のある方々が、実は私たちの知らないところでも結構おられて、もっと城のことを知りたいと思っていることが今日の講演会で実感出来たこと、これは大変大きな収穫で、何事にも替えられない貴重な話だと思いました。少し目から鱗が落ちたような感覚です。ありがとうございました。

山の日記念講演会に乞うご期待!

山の日記念講演会講演会募集チラシ
来る令和元年8月11日(日)、福井県総合グリーンセンターウッドリームフクイにて、山の日を記念した講演会が行われます。

以前の2回は文字通り、山の日ということで登山に関した講演会だったのですが、3回目の今年は、毛色を変えて「山城」をテーマに実施されるということです。ちょうど昨年4月から福井新聞で、山城の連載記事が掲載されていたことにちなんで企画が持ち上がったようです。
テーマはそのものズバリ、「ふくいの山城へいざ!発進」、サブタイトルは内容通り「山城歩きのすすめ」としました。

一乗谷朝倉館(内部)朝倉館内部(南東から)
講演会の主旨は、一年と4か月にも及んだ連載記事にも縷々ありましたように、福井県内の山城や城跡に、さらに興味を持っていただくために、あらためて城跡や遺跡の基礎的な知識や常識的なノウハウをお話ししようと思います。
さらに、連載記事の都合で取り上げられなかった山城のエピソードや、新しい見解などをいろいろとピックアップしてお話しようというもので、従来の考え方や、常識的な判断を越えて、全国的なレベルの話に近づけようという講師の思いも込めています。

玄蕃尾城跡の再踏査 039玄蕃尾城跡主郭部(南から)
山城や、福井の中世~戦国時代にご興味のある方、自分の足で福井の城や遺跡を歩いてみたいと思っている方は是非ご来場ください。福井の山城入門の本格的な話が実施されるのは、恐らく今回が初めてだろうと思われます。

勝山,大野撮影行2019年4月13日 066大野城模擬天守(東から)
日時:令和元年8月11日(日)午前10時30分から12時まで
場所:福井県総合グリーンセンター、ウッドリームフクイ
問合せ先 坂井市丸岡町楽間15 ☎0776-67-0002
参加費無料