一乗谷と世界遺産

一乗谷と世界遺産
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福井新聞12月5日(金)の2面(総合欄)に一乗谷の世界遺産登録に関する記事が載りました。
何でも、福井県議会で、知事が一乗谷の世界遺産登録に向けて、国の三重指定を受けていることなどを理由に山城などの調査を進め、新たな文化資源の価値を高めて世界遺産登録を目指したい、と答弁したとのこと。

大歓迎!

調査が残っているのは山城だけ、というのが知事の答弁の中に反映されていましたが、そのとおりです。あとの部分は概ね主要な箇所の発掘調査が終わっていて、全く手つかずのところは山城だけになっているからです。
ただ、この「世界遺産」の問題は古くて新しい話題で、ずいぶん昔に元福井市長の酒井哲夫さんもこのことについて、積極的な発言をされていました。

ただ、一乗谷を知る専門家の意見では、世界遺産については冷やかな見方をしている向きがあり、産業遺産ともいうべき島根県の石見銀山や群馬県の富岡製紙工場跡は世界遺産登録のリストに載りましたが、岩手の平泉は自然環境や宗教的なものはクリアーしたものの、発掘調査によって遺構が明らかになり、新しく観光名所に加わった義経の「柳之御所」は対象範囲に含めないのが条件という、なんとも手厳しい判定でした。

土の中から出てきたものは評価の歴史がまだ浅いからでしょうか。敬遠されているように受け取れます。

このことは一乗谷についてもまったく同じ状況です。
酒井市長のときも、こうした意見を前にして気運は頓挫しました。しかし、今また、西川知事が、当然、このことを知ったうえで世界遺産を目指したい、と表明したのでした。

一方で「日本遺産」でよい、というような話がどこかで出ているようですが、どこか自虐的でマイナー思考の意見ですね。三重指定を含めて、既に国の重要文化財のお墨付きをもらっているのに、これ以上日本での登録に意味がありますか?

福井県では、勝山市の白山平泉寺や加賀、美濃馬場の宗教遺跡と白山国立公園など自然遺産とを一体のものとして登録しようと継続的に運動しているところもあります。一乗谷と同じように国史跡の白山神社旧境内遺跡があり、これを大々的にアピールしていくことは当然含まれています。

一乗谷が何故今、世界遺産なの?という素朴な問いに答えられるカギは、一乗谷の良さ、魅力を根気よく、地道に発信していける関係者の指導力と熱意にかかっていると思います。
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