越前大野城の踏査(蛇足)

越前大野城の踏査(蛇足)

大野城跡石垣大野城本丸東側石垣の笑い積み(?)(写真黄色○)

8月4日(火)、12日(水)の越前大野城の踏査が済んでから約1週間が経ちました。

城跡を歩きながら、気になっていろいろと眺めて回り、帰ってからもいろいろと調べているうちに、ようやく朧げにその輪郭が把握できるようになりましたので、蛇足だとは思いながら、石垣の工法について、後続の見学者の方々のために少し城歩きマンの観察結果をお知らせします。

実は昭和55年に発行された『図録 福井県の文化財』という、福井県教育委員会の書物があります。
国や県などの指定を受けた文化財について解説した資料集です。その中に大野城跡も載せられておりましたので、踏査に行く前に、その項目を読み返しましたら、「本丸の石垣は、野面石を使ったいわゆる「笑い積み」である(後略)」と書かれていました。

野面石を積んだ、とだけなら何の疑問も挟まずに読みすごしたと思うのですが、「笑い積み」と書かれていたのでとても気になりました。

大野城跡石垣2大野城天狗櫓下南側の石垣(黄色○)
笑い積み、とは何でしょうか?
ものの本などで調べると、比較的大きな石の周りに小さな石を囲むように並べて積み上げる技法、とあります。

どんなものか…、と思いながら本丸の周りを意識的にながめて歩いたのですが、これがそうか!といったような確信は掴めませんでした。写真に示したものがそうかな、と思いますが。
でもこれらは、よくみると、見様によっては続けて同じような積み方が並んでいるようにも見えます。

単純に「野面積み」と読んでいるものの中のひとつの工法なのでしょうか?
後世の江戸時代の城郭には、切石を使った「切込みはぎ」の石垣などがとても完成した石垣のように言われていて、見た目にも大変美しいのですが、野面積みの石垣もこの時代のもの、としてみればそれなりに味があって城歩きマンはとても気に入っています。

最近の福井県のホームページで紹介されている『福井県の文化財」では、大野城跡の紹介でこの項目が落ちていて、「笑い積み」の技法が用いられている、かどうかは伏せられています。

今までいろいろな城郭を見ていますが、野面積みとして、さらに「笑い積み」技法が見られる、といったようには城の石垣を注意して見ていませんでしたが、これからはそれを意識してみるだろうな、と思ってしまいます。

ちなみに丸岡城はどうかな、思って写真を見ると…
丸岡城跡石垣丸岡城本丸跡天守の東側石垣(黄色○)
やっぱりあったかな?――断言はできませんが。
なんとなくそれらしく見えてきます。典型的な積み方ではないにしても、この時期のものにはそうした技法が一般的に使われていたのかも知れません。今後は注意してみることにしようと思いました。
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COMMENT 2

花見櫓  2015, 08. 30 [Sun] 16:49

丸岡城の石垣

初めまして(^^)
丸岡城の場合、どこまで福井大震災後の復旧工事で積み直しているか
わかりませんが、探してみると不思議な石が発見できます。
正面入り口の左手、丁度南側にあたりますが石落とし付近に
転用石が見えます。
またそのすぐ傍には、明らかに石ではないコンクリート?のような物が見えます。
この辺りは、何らかの補修が行われた痕かと思います。
一度ご覧ください(^^)

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城歩きマン  2015, 09. 12 [Sat] 08:58

花見櫓さん、コメントありがとうございます。おそくなりました。

確かに丸岡城は福井大震災後、大幅に石垣や建物が修理、再建されました。石垣などは昔の石積が残っているかどうか、確かなことは分かりませんね。

唯、石垣の材料はそのまま使ったそうですから、混り物はないはずですが…。不足した分は別の材料が使われた――?
大いにあり得ることです。

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