『一乗谷城の基礎的研究』を上梓しました

一乗谷城の基礎的研究(仮製本見本写真)①
『一乗谷城の基礎的研究』を上梓しました

以前にこのブログでもお知らせしたかと思いますが、やっと今年3月の末日をもって『一乗谷城の基礎的研究』と題する本を刊行する運びとなりました。

計画してから、実現するまで6年かかりました。特別史跡である朝倉氏遺跡で長年調査、研究に従事した経験を何とか形にしたいとの思いから、一乗谷城の研究に関する本をまとめようと考えました。

すぐにでもできる、という予感はあったのですが、いざ実行に移す段になると、あれも、これもとやらなければならないことが次から次に出てきて…、補足調査、検証、補足調査、検証、原稿の一部書き直し、等々。この作業は特に時間を要する作業となりました。今更ながら、見通しの甘さに打ちのめされています。原稿を完全に脱稿し終えたのは昨年の4月だったかと思います。
これが終わると校正に次ぐ校正。400余ページに及ぶ内容を一人で校正するのは、現役時代には一度も経験したことがありません。

二度、三度、四度と校正作業の繰り返しが続き、この2月にやっと校正が終わり、これで印刷に入れるかな、と思ったのもつかの間、今度は本の出版者コード申請の作業が待っていました。
代理での申請がきかず、本人が直接申し込むのだと印刷屋さんに教えられ、急いで図書コード管理センターに問合せしました。今回刊行する本は、販売目的ではありませんので書籍JANコードは不要でした。手続きは少し楽でしたがこんな「縁の下」の手続き作業があるとは考えが及びませんでした。

マ、とにもかくにも、ようやくの態で印刷が終了し、発刊の報告をする段にこぎつけました。

本の内容は前編、後編の2部構成としました。前編は福井県の中世山城に関する解説を主とした内容です。後編は一乗谷朝倉氏遺跡に関するこれまでの論稿をあつめて再掲載したものと、新たに書き下ろした原稿とで構成しました。
この書物によって、どこまで一乗谷城の研究が深まったのかは、読者の皆様のご判断にゆだねるしかありません。まずは研究のたたき台を、と考え「基礎的研究」と位置付けた次第です。

プロットは以下のとおりです。
◇◇◇◇◇
前編 一乗谷築城以前の城館
第1章鎌倉期の城館
第2章南北朝期の主要城館
第3章一向一揆と城館
第4章国境周辺の山城(越前における「境目の城」)
後編 一乗谷城の研究
第1章研究小史(一乗谷城を中心とした戦国時代城館研究史)
第2章一乗谷朝倉氏遺跡の概要
第3章一乗谷城の構造と特質
第4章一乗谷城と畝状連続竪堀の研究
◇◇◇◇◇

これまでお世話になった研究者、知人、友人の皆様はもとより、県内においては各自治体の教育委員会担当部署や図書館(室)に寄贈、また県外向けには各都道府県の文化財関係部署等へ寄贈させていただくことにしております。
繰り返しになりますが、原則寄贈図書としてお贈りしますので、販売、領布することはせず非売品としました。どうぞこの旨ご了承ください。

また、書物の内容に関しましては、何とぞ、忌憚のなきご批判、ご叱正をいただければ幸いです。何よりも福井県の山城研究への橋渡しができることを第一義に考えます。今後ともよろしくお願いいたします。
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COMMENT 4

midorishako  2016, 03. 27 [Sun] 07:07

おめでとうございます

おめでとうございます。
長年の研究の成果を形に表すことができて、本当に良かったですね。プロットを見させていただいて、改めて読んでみたいと思いました。
楽しみです。

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城歩きマン  2016, 03. 28 [Mon] 07:05

No title

midorishakoさん、コメントありがとうございます。

本当に苦節6年です…。長いことかかりました。

そして、この作業をやっているうちに、読んだ人の反応、思いなどを想像している自分がいて、このジレンマに長いこと取り付かれていることが一番つらかったかな――。

でもそれも終わり。賽はふられた?!
あとは俎板の鯉、といった心境。神妙に皆様のご批判を待っています。

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闘将!刑部  2016, 04. 04 [Mon] 02:09

No title

 念願の御発刊、おめでとうございます。

 城あるきマンさんのこの記事を拝見させて頂いただけでも、発刊されるまでのご苦労や今まで研究を重ねてこられたことを上下2冊にようやく集大成されてきた喜びをひしひしと伝わってきました。

 一乗城をメインとした研究書というのは、滅多にありません。
(というより初めてというぐらいなのではないでしょうか。
 一乗谷史跡でついでにお城も載せるというのはありますが。)

 ぜひとも読んでみたいと思います。

 少し残念なのは、頒布をされていないということ。
手元に置いて、じっくりと考察していければもっと有意義になるのかなと思います。
城郭ファンとしては、この本は貴重ですぞ。

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城歩きマン  2016, 04. 04 [Mon] 07:51

No title

闘将!刑部さん、コメントありがとうございます。

本当に申し訳ないのですが、自費出版にて、関係者のみに配りました。非売品で販売はしません。印刷部数も必要分だけになりました。

県立図書館や市町の図書館には配布しましたので、閲覧できると思います。
どうぞご理解くださいますようお願いいたします。

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