朝倉氏遺跡指定45周年記念展にちなんで

朝倉氏遺跡指定45周年朝倉氏遺跡指定45周年記念展図録(中表紙)
平成28年6月10日(金)今立、東大味に出かけたついでに朝倉氏遺跡に立ち寄りました。

ちょうど朝倉氏遺跡の国指定45周年記念展を開催中でしたので、鑑賞することにしました。
城歩きマンたちがその昔、国指定25周年記念展をやってから、早や20年も経ってしまったのです。なんともはや…。

昨年9月にその記念セレモニーがあって、城歩きマンもそれに招かれていたのですが、身内の不幸と重なって、参加することが出来ませんでした。いつか、会期中に是非見ておきたいと思いながら、今日の日になってしまいました。
でも見ることが出来てよかった。

朝倉氏遺跡指定25周年朝倉氏遺跡指定25周年記念展の宣伝用チラシ
25周年記念展の時は、遺跡への来場者や資料館への入館者数が落ち込んでいたこともあって、何とか劣勢を挽回しようとお客さんが来るのを待っているのではなく、逆に外へうって出て、お客さんを呼び込もうという企画を実施することになりました。

平成9年と10年の2年続けて記念展を実施し、一年目は地元福井県、朝倉氏遺跡資料館で、2年目は同じ時期の7月と9月の2回に分けて、京都と神奈川県の2ヶ所で「記念巡回展」と銘打って実施したのです。
あの頃はみんな必死だったと思います。

今回の45周年記念展では朝倉氏が最初に発注したとも言われている「洛中洛外図」屏風、発注した人物は3代目当主貞景、時期は永正3年(1506)頃だとされていますが、その屏風に関する展示と、呼び物の一つとして、CGを使った一乗谷の風景を洛中洛外図の屏風絵ふうに仕立てて映像表現しています。

洛中洛外図については京都のお公家さんの日記に「越前朝倉」屏風を新調す、という記事があることからそのように言われています。当時の有名なお公家さんですから記事の中身も確かだろうと思われます。

この一乗谷の城下町の様子を洛中洛外図に見立てて紹介しようという発想、大変面白い。一乗谷ならではの企画。一乗谷でしか実現できない発想です。CG映像化にも時間と労力、コストもかかっただろうと推察いたします。
本当に貴重な企画を実現していただいて、見学者の一人として感謝申し上げます。

ただ、心残り、というか少し違和感も感じております。
着想が素晴らしいのに文句のつけようもないところですが、25年前に関わっていたもののつぶやきとして聞き流してもらいたいのですが。

朝倉氏遺跡というのは、そのむかし、実像の城下町、よみがえった城下町として全国で注目された遺跡です。
絵図で表現しなくても、実物があるのです。一つの遊び、というには冗談も間が抜け過ぎている…?。
百歩譲って、屏風絵にしたものには城下町の構造、上下城戸の構造、山城の構造等々いずれも雲がかかってぼやけた表現になっていて、発掘調査の成果、というものが反映されていない、と思えてしまうのです…。
これでは一乗谷という「個性」が表現されていない。残念です。

CGを見た人は一乗谷の屏風絵の中から何を感じたでしょうか?洛中洛外図と一乗谷を重ねただけ。
それだけでは勿体ない、実に勿体ないと城歩きマンは思うのですが――。
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COMMENT 2

midorishako  2016, 06. 20 [Mon] 08:29

やはり本物が一番

お久しぶりです。
朝倉氏城下町のCGですか。一度見てみたいです。昨年仙台城を訪れたとき、やはりCGがあり、映像を見ることができました。それは、本丸御殿を再現したもので、内部に立ち入って、間取りの様子とか、屏風の絵とかを再現したものでした。見ていると、確かに中に入って見学しているように感じられ、ある程度の「実感」を持つことができました。
御殿を復元再建するにはおそらくCGの何十倍もの費用がかかるでしょうから、そういう点では現代の技術を駆使して、現在でしかできない「展示」だと思いました。
しかし、おっしゃるように本物が一番です。本物を再現できるのであれば、ぜひともそうしてほしいと思うのは、みなさんの思いだと思います。

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城歩きマン  2016, 06. 22 [Wed] 07:34

No title

midorishakoさん、コメントありがとうございます。

一乗谷朝倉氏遺跡は、実際に発掘調査で確認された「実像」の城下町です。

わざわざ、屏風絵にしなくても…、と思います。むしろ、この第2段として発掘調査から推定できる城下町の全貌をCGで立体表現する!

むかし、地元の大学でこの試みにチャレンジしていましたが、うまくいかなかったようです。この試みを完成させる方がずっと生産的だと思うのですが…。

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