「福井城の復元をすすめる会・総会」参加記

復元をすすめる会総会風景
2017年6月11日(日)県国際交流会館で、福井城の復元をすすめる会の総会がありました。
今年でもう16回目になるそうですが、現在、福井城跡の山里口御門の復元工事が進んでいることもあって、いろいろ、こうした県内のお城に関する話にとても関心があり、この総会も参加することにしました。

そういえば、つい最近も5月26日~28日の日程で福井青年会議所が「城下町シンポジウム」を実施したばかりで、この復元をすすめる会はどんな関わり方をしたのかも気になっていました。行事報告の時も注意して聞いていましたが、この会では特に後援や協力はしていなかったようです。

総会の議事報告のあとで参加者からの質問を受けて、事務局から発言があり、若い会員を増やすためにも「城下町シンポジウム」に積極的にかかわっていきたい、というような意見が出されました。そういえば、なるほどこの復元をすすめる会はお年寄りの方々が多くて、各界の長老、功労のあった方々のサロン的な集まりに思えましたが、執行部の方々も若い会員を増やしたいというのですから、悩みはどこも同じかなと思いました。

福井城山里口御門復元整備募集記念ファイル福井城山里口御門復元整備記念クリアファイル
総会の議事はシャンシャンでほとんど反対意見もなく、スムーズに流れていました。今回の参加者は60名ほどで、その多くは会の役員さんが占めているようです。事務局や評議員と称する役員さん方を含めると総勢42名にもなる執行部の方々、今日皆さんが出席していたかどうかは分かりませんが、半数以上にもなる計算です。

2,3年前は100人以上もの人が参加されていたように思うのですが、年々減ってきています。これも県民、市民の関心が下火になって来ているという現れかと思われ、寂しくもあり、妙な納得の仕方になりました。
設立当初から参加しているわけではないので、その当時の雰囲気は分かりませんが、福井城巽櫓の復元という目標は、どこかで大きな個人からの大口寄付がない限り、行政からの予算措置は無理だとの判断が生まれてきているようです。

山里口の復元工事も遅々として、なかなか進まない、といった意見がある一方で、巽櫓に変わる坤櫓の復元案が出されて、これにも具体的な実現に向けた方策が出されていないように見受けられます。

福井城の復元をすすめる会クリアファイル福井城の復元をすすめる会クリアファイル
総会の後、福井出身で元文化庁の調査官をされていた方による講演がありました。
「建築界における桃山時代~城郭建築を中心に~」と題して3時から4時までの約1時間ほど話をききました。
日本史でいう安土桃山時代とは、角川の日本史辞典によると、「信長の上洛した永禄11年(1568)から秀吉が死んだ慶長3年(1598)の30年間、または家康が関ケ原の戦いで勝利し、実権を握った年(1600年)までをいう」とありますが、美術史や建築史では特に桃山時代という時代区分の考え方があり、建築史では、桃山時代は近世の中に含めて捉えているようです。
この桃山時代の城郭として天正年間から慶長年間に築かれた現存天守12城や、福井城などがこの時代の城郭建築として扱われています。

話はこの桃山時代の城郭について、いろいろな角度から解説するというスタンスで話をされていたようです。ある意味、建築を専門とする方の話として、とても興味を持って聞くことができました。
特に城郭の壁に使用された「漆喰塗」のはなしなど興味をもって聞くことができました。
漆喰は、古代においてはとても費用がかかるものであったのですが、布海苔(ふのり)を使用するという技術革新のおかげで多くの建築物、特に城郭の壁に用いられるようになって白壁造りが一般に普及したという話や、城郭建築は当時としては大変優れた高層建築として見られていたという話や、信長から秀吉、そして家康に至る時代は現在の我々が生活している時代とよく似ているという話が印象的に記憶に残りました。

信長から秀吉に至る時期は、生産技術の革新的な進歩があって、大いに農業生産力が上がったのですが、同時に慶長期には自然災害、特に地震が頻発したということも事実でその後の復興をかけた城郭作りも盛んに行われたと言います。
家康の時代になると政治的にも経済的にも安定期に入り、経済や文化が成熟期を迎えたという流れが今の情勢に重なってくるというお話は、とても興味深く、楽しく拝聴することができました。

復元をすすめる会の今年度の行事計画には、6月24日(土)に福井城山里口御門の復元工事の現地見学会が最初にあって、7月には県外の四国の城郭、特に香川の丸亀城と愛媛の松山城の見学があります。
さらに10月には近場の城郭見学として愛知県犬山城、滋賀県彦根城の見学会があります。できる限り参加したいと思います。当日が楽しみです。
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