『福井城跡山里口御門・復元整備工事現地説明会」参加記

福井城山里口御門復元工事見学会2017年6月 (1)復元整備工事現場(北から)
2017年6月24日(土)午後1時から、標記の現地説明会がありましたので参加しました。説明会は参加者が多いこともあって、現場も一度に大人数では制約もあって、2グループに分けて実施するとのこと。

私たちは最初のグループで、1時からの見学になったということです。最初に現場の事務所で工事の概要についてレクチャーがあり、その後2時30分頃まで工事現場で説明を聞くことができました。
福井城山里口御門復元工事見学会2017年6月 (10)整備工事の完成予想図(当日配布された見学資料から)
今までにも何度か、進捗状況に合わせて説明会を実施していたようですが、城歩きマンが参加したのはそのうちの今年度夏季の分ということでしょうか。一部で県の復元工事は遅い、という批判もあるようですが、材料や復原の工法を当時の建築技術にこだわって採用していることもあって、進捗がはかばかしくいかないのも無理はないのですが…。

福井城山里口御門復元工事見学会2017年6月 (2)中央公園にある整備工事完成予想図
今回の説明会では山里口御門のうち、御廊下橋側の棟門、及びその屋根工事、櫓門の両側に延びる土塀部分の進捗状況などを見ることになりました。
遣(や)り方が組んであって、現場は文字通り狭く、遣り方の鉄骨に頭をぶつけそうになります。ヘルメット着用が義務付けられている所以です。設計を担当された現場監督さんのユーモラスな話を聞きながら、最近復元工事が終了したという「福の井の井戸」跡も見学し、本丸天守台跡に登って、上から棟門の屋根工事の状況を見て散会となりました。

福井城山里口御門復元工事見学会2017年6月 (3)櫓門手前の棟門の工事現場
参加者は計30名おられたでしょうか、ほとんどはご年配の方々でしたが熱心に説明を聞き、質問も、その都度、アチコチから飛び込んできてとても活気のある説明会となりました。
福井城山里口御門復元工事見学会2017年6月 (4)同上の現場
今回の説明会で、面白いなと感じたのは工事現場の県庁側入り口付近に「土塀原寸模型見学所」というのが設けられていて、当時の建築技術によって土塀の壁が塗られていた様子が原寸大模型でジオラマふうに見ることができるようになっていたことでした。一般の見学も自由、ということで、9:00~17:00で可能です。

福井城山里口御門復元工事見学会2017年6月 (5)棟門の屋根工事の状況(内側から)
福井城山里口御門復元工事見学会2017年6月 (6)土塀などの壁塗り工事のジオラマ
最初に見た土塀の壁の仕上げは、お堀側がシャクダニ石の腰板張り仕上げになっている様子を見学できました。通常、腰板は木材でやるのですが、この山里口御門は外側のお堀に面した部分はシャクダニ石を使っているそうです。ご承知のようにシャクダニ石はもう現在は採掘していませんので、中古材、もしくは廃材を再利用するしか方法はありません。

福井城山里口御門復元工事見学会2017年6月 (7)復元「福の井の井戸」(工事現場から望む)
福井城山里口御門復元工事見学会2017年6月 (8)福の井の井戸(北側から)
一体に、福井城のこうした復元工事には石垣をはじめとして、今回の屋根材もそうですが、シャクダニ石が使われていたことから、これを使っての復元工事になりますので、どうしてもシャクダニ石が足りない時は市、県民のなかで中古材や廃材を持ち合わせている人に提供を呼びかけて、これを再利用することになります。
それでも足りない時は…。
福井城山里口御門復元工事見学会2017年6月 (9)櫓門の屋根工事の状況(天守台から望む)
今回の説明会では、石垣石の一部に兵庫県産の竜山石が採用されていることが分かりました。「福の井の井戸」にも竜山石が使われました。シャクダニ石と同じ凝灰岩で、見た目には全くそっくりで見分けがつきません。日が経って色褪せしてくるとなおのこと見分けがつかなくなるでしょう。
原材料がないのですから、他所の産地の材料に頼るのは致し方ないことです。これも平成29年という時代の、ひとつのなせる妙手とも言えるものです。
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